ミルキィホームズ

ブシロードが鳴り物入りで送り出すメディアミックスプロジェクト「ミルキィホームズ」。その第一弾としてアニメーション放送が始まった。

プロモーションの仕方はなかなか巧妙。
半年以上前からCMを流し視聴者に「ナニコレ」と思わせて意識の下に「ミルキィホームズ」という言葉を植えこみ、徐々に露出を上げてワンフェスでのステージ、TGSでのイベントで知名度を上げ、満を持して秋のアニメ公開に至ったわけだ。冬にはゲーム発売と息をつかせない展開も待っているぞ。

…ただ、おれの観測範囲では、このミルキィホームズに対して「これ売れるのか…？」という懐疑の目しかなく、始まる前からネタアニメ扱いだった。
もっともおれもネタだろうと思ったさ。

第一話のオンエアを見たときは案の定というか、期待通りというか、ある意味期待以上の出来に感動したよ。
「このアニメすげえよ！」

まず冒頭のナレーションの「大探偵時代」。これだけで全く意味が分からない。
そして続く怪盗一味とミルキィホームズの対立を見て「あー、そんな話なのかなー」と納得してたら、今度は「能力バトル」。全く意味が分からない。
しかもその「能力」が即消えるという唖然とする展開。それがウリじゃなかったの？！

登場人物もなかなかデキていて、すごい能力あったわりに無くなってもあっけらかんとしてるわ、特別待遇を当たり前のように受けているわ、しかも根本的に自分のことしか考えてないわで、よい性格をしてる。そりゃクラスの連中から嫌われるわ。

性格のよさは一話の山場でも出ていて、ミルキィホームズの初手柄と言う写真が無残にも爆破されるという惨事があったものの、別にそれはどうでもよくて、退学を免れたことを無邪気に喜んでるあたりが、すげぇシュールだった。

このアニメの微妙にテンションの上がりきらない感は、コナミアニメに近い。セイントオクトーバーがまさにこんなテイストだった。展開がぬるくて朝放送してもよさそうな感がでてるのも。
キャラクターはGAっぽさもあるかなぁ。

今期一番実況民が盛り上がるアニメになると思わせるにふさわしい第一話だった。