パーティ編成

　女神転生が他のRPGと一線を画しているのは、パーティメンバーがころころ替わること、ではなかろうか。他のRPGならこのキャラクターは未来永劫ヒーラーと言ったように役割が確約されているが、SJではそれは成り立たない。

　例えばペルソナ3なら。タルンダを使いたければ真田先輩がいる。氷結属性が欲しいなら美鶴を、回復役が欲しいならゆかりを連れて行けばいい。
　けれど、SJでは常にタルンダやブフやディアが使えるメンバーがいるとは限らない。

　その理由は悪魔は合体の材料になるからだ。現時点でパーティで唯一の回復役を務めていたとしても、高位の悪魔を創り出す素材になるなら、捨てる選択も大いにある。合体ではよりレベルが高く、パラメータが高く、良いスキルを持った悪魔を創り出せることが多いからだ。
　悪魔合体が面白いのは、消滅によりパーティの安定を減じるリスクと合体により強力なスキルを得るというリターンがあるからだろうな。
　おかげで、常にパーティ内に回復、異常回復、各種属性、物理、耐性持ちなどを維持し続けることが困難だ。

　逆に特化パーティは作りやすい。火炎が弱点のボスがいるなら全員アギ持ちで行くというのは結構楽に実現できる。そのへんの自由度の高さがこの悪魔合体・召喚によるパーティ編成なのだなぁと思った。

　しかしまぁ、SJはシンプルなゲームだ。グラフィックもシステムも昔ながらを追求している。もちろん操作性なんかはかなり練られているけれど。…でも、それで面白いから困る。
　世界樹の迷宮とグラフィックの質感は近いし、同じアトラスだってのに、なんでこうもテイストが違うんだろう。不思議なもんだな。