獣の医術師エリン

　今俺が最も楽しみにしてるアニメはNHK教育で毎週土曜日18:25から放送している「獣の奏者エリン」だ。このアニメはエリンという少女に焦点を当て、彼女の波瀾万丈な人生をとことん描いているのがすごく面白い。わりと珍しい大陸風ファンタジーなのもいい。NHKの大河ドラマや朝の連ドラに近い気分で見てる。

　このヒロインのエリンさん（さんを付けてしまう）が非常に優秀で、他のアニメだと確実に厨キャラと言われるぐらいのスペックを持っている。直感力、思考力、洞察力、記憶力、体力に優れ、獣に関する知識を持ち、竪琴の演奏と製作スキルがあり、さらにこの歳にして配下が3人（凸凹と先輩）いるという凄さ。「獣の奏者」ってタイトルのわりにまだ「獣の奏者」でないので、今後さらにスキルを習得して進化する余地があるのが恐ろしい。

　ただエリンさんはもともと万能なわけじゃなくて、きちんと他人に教わってそのスキルを身に付けているのが好印象なんだ。素地の良さは天性のものだが、母親から獣の知識を学び、ジョウンから学問を学び、鈴村から竪琴を学ぶ。きちんと課程が示されているからエリンさんの性能の高さは許せる、というか素直にすげーと思ってしまう。戸村先輩のようにね。

　成長が感じられるのもいいよね。目の前で母親を亡くしたこともあり、幼少期のエリンさんはしょっちゅうトラウマスイッチが入っていたんだ。その度に母親の死の回想シーンがあんまりしつこく挿入されたので、「回想で殺されたアニメキャラ第一位」の座を某種のニコルと争いあっていたんじゃないかなと思ったぐらい。
　でも少女期になると、その辛さを獣を守る強さに変換できるようになってるんだ。強くなったなーって。

　聞いた話によるとエリンさんの波瀾万丈な人生はまだ始まったばかりで、今後もとんでもない災厄が降りかかるとか。次週は学舎追放話らしく、その災厄の始まりなのかなぁと思うと、今後のエリンさんの行方にますます目が離せないなぁと。