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劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-

いまさらのようだけど見てきた。公開から約一ヶ月で世間では評価の方向も決まったところだろうけど、全くその手の話に触れずプレーンな気分で見れたのは僥倖だった。


うん、良かった。何より00の完結編として良かったと思う。
まぁ、扱ってるテーマ自体は古典的SFからあるものだし、地球外生命体との戦いならアニメでそれこそマクロスでもトップをねらえでもあるわけで、なぜガンダムでこれをやる必要はあるのか?という意見は当然だと思うけど、00としてならこれはアリじゃねえかなあ。

見る人が何の目的でみたかによると思うよ。00として観に行ったのなら、それは幸せだったんじゃないかな。


以下、気になった部分を時系列でネタバレ気味に。















「絶対に笑ってはいけないソレスタルビーイング
アクシズだかア・バオア・クーだかっぽいのを背景にしたバトルシーンで「あ、これ劇中劇か?」と思わせるまではいいんだが、その後のアレハンドロ・コーナー登場で腹筋が痛かった。
一部でのネタキャラ化を反映したファンサービスなのか、ともかく絶好調な大使に吹きそうに。直後のミラクル戦士でトドメだった。


「僕、出てなかったな」
そこに突っ込むなよ!サジは一般人代表として頑張ったと思う。



デカルト・シャーマン大尉」
性格ネジ曲がってるわ、イノベーターとして旧人類を見下すわで、「あーこいつ同化されて敵になるなー」と想いっていたが、別にそんなことはなかったぜ。
MS四個小隊だかに匹敵するMAよりも旧人類のグラハムのがよっぽど強かったね、とか。
特に見せ場もなくかわいそうな人だった。


「優しくしてください…」
ミスター童貞ことカタギリが最後までそれっぽかったけど、まぁ、勝ち組だよね、この人基本的に。
最後まで生き残ってるし、やることやってるし。


「大佐ー」
第一期第一話から登場のある意味最強のコーラサワーさん。基本的にギャグキャラでアホなキャラなのに、自爆しようとするときの「幸せすぎて不死身じゃなくなっちゃいました」のあっけらかんとした感じにぐっときた。
このキャラはこのキャラで、いろいろ考えて生きてるんだろうなぁ。「大佐」と間違えるのも実はわざとなのかもなぁと。黒田脚本的には最後は「准将」って呼んで欲しかったかなぁ。「だから准将だと…」「あってるでしょ?」みたいな。
多くの名前ありキャラが散っていく中、ちゃっかり生き残る強運は流石としか。


「妖精さん」
ホログラムでサポートポジションとか誰が想像したよ!なんか本当に妖精さんじゃないか!肉体を超えて…というのには合ってるんだが、ちょっとやりすぎた感。でも本人は満足そうで何よりだ。


刹那・F・セイエイ
00はまったくもって、ガンダムになりたかった少年を描いていた作品なのかなぁ、と。
年数の幅を持って描いてる作品だから、一期→二期のときも思ったけれど、登場人物の変化、が興味深かった。
二期だと丸くなったティエリアとかが印象的だったかな。
劇場版では進化した人類として、それでいて対話しつづける存在としての刹那が際立ってた。ああ、お前は本当にガンダムになれたのかもな。と思っちゃったよ。


ラストシーン
イノベーターが人口の4割に達しもすれば「まぁどうせみんないずれイノベーターになるし、別に旧人類とイノベであくせくする必要もねーなー」という境地にも達しようが、それまではあれこれ紆余曲折あったのだろうなぁ、と。
それを乗り越えて地球外探索なのだろうなぁと。

対話を終えてきた刹那とすっかり年老いた姫との対話が良かった。別にヒロインってのは恋愛関係にあるからじゃなくて、主人公の支えとなるからこそなんだなぁと。この作品のヒロインの立ち位置は良かったなぁと思う。