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PLAYSTATION Homeでのアイドルマスターライブ

 せっかくPS3買ったのはいいが、アルトネリコしかやってねぇということになったので、この一週間ほどHome上で行われているアイマスライブに幾度か行っていた。

 PlayStation Homeというのは、PS3上にある仮想世界コミュニケーションツール。アバターを作って3D空間を動き回り、他のユーザーとチャットしたりゲームの宣伝を観たりするという、一言で言えばセカンドライフ的なもの…らしい。

 この手のものには全く興味は無かったのだが、せっかくだからということでインストールしてみたのだ。


 …終わってから感想を言えば、アイマスライブは、あまり褒められた出来じゃない。特に次の2点は気になった。

  • ライブに途中参加はできない
    • ライブはストリーミングでなく、あらかじめデータをロードしておく必要がある
    • 20時開始ならその15分ぐらい前に会場に行き、「読み込む」ことが推奨されていた
    • 読み込みの進捗は表示されないのでエラーは出てみないとわからない(Homeの仕様?)

 この程度の注意書きすら、会場に行かないと表示されない。どこかに書いてあるのかもしれないが、少なくとも公式のお知らせでは確認できない。
 一見さんが「ちょっと行ってみるか」と時間ギリギリに会場に行き、「参加できません」というアクシデント表示を見たらどう思うか。「めんどいから行かねぇ」だろうな。時間がある人や訓練されたファンならともかく、2時間も待って次の回にわざわざ参加してくれる人なんているだろうか。

  • 頻発するエラー
    • 定刻に始まらない
    • 読み込み失敗しているのにエラー表示でない
    • ラストライブも2時間遅れた

 MMOでもそうだが、ネットワーク系のイベントでエラーが出るのは仕方ないことかもしれない。大盛況で参加人数が多すぎるのかもしれない。けれど、いくらなんでもこう毎回障害に出くわすと「大丈夫か?」と思わされてしまう。一度だけなら障害だが、何度も起これば仕様だ。
 せっかく15分前から待っていたのに、始まらなかったときの憤りと言ったら…。


 肝心のライブも間のMCを除けば曲は3曲しかないし、キャラクターは3人。ダンスシーンとかはすごく頑張ってる…と思うけれど、箱○版で見慣れているとしょっぱく見えてしまう。回数だけは多い分、水増しに見えてしまう…。無料なんだから、こんなもの、と言えるかもしれないけどね。


 でもこのライブはダメじゃなくていいところもあった。それは「場」が提供されていたこと、かなぁと俺は思う。リアルタイムにね。…ニコニコ動画はコメントで擬似的な実況感覚を味わえるけれど、リアルタイムじゃないものね。実際のライブ会場に行くのはすごく敷居が高いし。


 でも仮想空間ならリアルタイムで共有ができる。場所は関係ない。本当に誰でも参加できる。


 ライブ中はみんな曲に合わせてアバターにジャンプさせたり、踊ったり、思い思いの表現をしていた。アイマスが好きな人も、そうでない人も、信者も、クレーマーも、同じ場所でチャットして、横に並んで同じポーズを取って、正座してライブ開始を待って、「場」を楽しんでいた。


 このイベント、一人で行くのもあれなので、フレンドを連れて行っていた。最初は俺が無理矢理誘ったのだが、しまいにそいつは俺以上に楽しんでいた。そいつはほとんどアイマスは知らないらしいのだが、会場の雰囲気がえらく気に入ったらしい。わざわざ春香衣装を揃えて、応援団の列に並んで、ノリノリでサイリウムを振っていた。


 そういうフレンドの様子を見て、「あー、これは強いな」、と思った。仮想空間の有効な使い方を、初めて観測したかもしれない。
 仮想空間上のプロモーションによって、知らない人には興味を持ってもらうこともできるし、元々好きな人は同士の結束を深めることもできる。

 色々不備の多いイベントだったけれど、こういうアクシデントの記憶もいずれいい記憶になるのかもなぁ。次はあるのだろうか。