シンデレラ5thとか
はじめに
Yes!Serendipityなアイドルマスター シンデレラガールズ 5thライブが終わって、2週間経ってしまった。本当はもっと早く何らかの感想を書くべきだったが、将来の筆不精がたたってしまい、こんな時期になってしまった。
さて、アイドルマスターのライブとやらに参加し始めて2年。コンテンツ自体はかなり昔から知っていたものの、ライブは初参加があの10th。シンデレラガールズでは3rdからとなる。…5回中3回と考えると結構長いのかなぁと思ったりしないでもない気分にもなってきた。あとはミリオンのほうも4thに行ったりしたので結構なかなか煮詰まってきたかな感がある。
これは個人的な記録なので、書いていることに脈絡はない。うまいことは言わないし、とても言えない。とにかく好きなように書いてみることにする。
さて、まず今回のシンデレラ5thライブには、以下の通り参加した。
・宮城1日目(LV)
・石川両日(現地)
・大阪1日目(LV)
・大阪2日目(現地)
・静岡1日目(LV)
・幕張1日目(現地)
・福岡2日目(LV)
・さいたま両日(現地)
全公演観たわけではないが、こう書き出すとそれなりに観ているほうに思える。というか全通ではないが、現地もそれなりに行ってるなぁという感じだ。現地に関しては、寛大なる同僚のおかげであることが大きく、感謝の極みだ。
石川公演
正直なところ石川という土地に訪れること自体が楽しみだった。10年以上前に訪れたことはあるものの正直あまり覚えていなかったので、今回改めて記憶しなおした感じだ。
そして隣の席のにいちゃんがライブシャツ着てるのに気付いてしまったおれは
— みんぐ (@Ming_Mina) 2017年5月27日
遠征の醍醐味はこれかもしれない。去年の神戸でも思ったけれど。周りが面白いほど同業ばかりで。ライブ前に街を歩いた時も、そこら中に似たようなシャツを着た人間が歩いていて、ニヤニヤしていた。
金沢は飯もとても美味しかった。特に思い出に残っているのはのどぐろである。白身魚の概念を覆す濃厚な味。都内でもたまに食べれるが、現地ほどの美味しさは無いのでなかろうか。
だいたい観光地価格でお高いのではあるが…。
さてライブ。宮城公演から2回めということで少し趣向を変えての開幕Yes!PartyTime。今回の公演では初めての披露だった。開幕はShine→YPTの繰り返しだったのだが、否が応でも盛り上がる曲であり、大変大変に結構だった。
特に印象に残ったものはこれかなー。
ぺのヴィーナスシンドロームがすごく印象に残りましたねというか、初めてライブで聞いた気がするなと思ったら1st以来なのね…ショートではやってたっけか。
— みんぐ (@Ming_Mina) 2017年5月27日
CDより全然いいんですよ、これが。特に古くからある曲では顕著なんだけれど、収録当時より中の人の経験値がめちゃくちゃ上がっている曲があって、これはもうライブならではの魅力って感じ。他にもライブで聞くとめっちゃアガる曲とかもあるよね、Radio Happyとか。
さらに生存本能ヴァルキュリアも披露。これも美波ですよ。本当に良かった。
Sweet Witches' Nightは初披露だったっけか。
他にはLove∞Destiny。いくつかの公演でやってるんだけれど、やっぱり牧野由依さんがセンターのときのが格別に感じる。やはりいちばんいいのはCメロの部分。ここは演出もキレていて、unlimited...のところでライトががっとセンターに集中するというとこがすごく好きで。あと、MCでも強調してたけど、腰の振り方とか。ダンスがとても好きで。もうすぐ発売の去年の4th神戸のBDで確認しような。
あと、石川公演はあの種﨑敦美さんが(名言的な意味で)大ブレイクしたきっかけの公演であったとも言える。Becauseなぜなら…を生で聞けたことは一生の思い出となるだろうと思える。今回の公演全般を通して種﨑さんは伝説を残し続けてくれたが、MC芸だけでなく、パフォーマンスも素晴らしいんですよ。
種崎さん、ああだけど、歌はしっかりしてるし、ダンスもしゃんとしてるし、響子ちゃんやるときは、すげえ響子ちゃんなんですけど、フリートークはちょいな…
— みんぐ (@Ming_Mina) 2017年5月28日
恋のHamburg♪も良いし、金沢中のハンバーグを枯渇させるし、歌声もすごくいいので。元々気にはなっていた声優さんだが、この公演を期にかなり、すごく、推したい人になった感じがする。
客がだいたいPだなここ… pic.twitter.com/cwoZjts9IG
— みんぐ (@Ming_Mina) 2017年5月28日
2日目の関東帰りに駅前の寿司屋で打ち上げ。まあ、この日は一人でしたけれど。楽しかったなー。
時間的に大阪公演以降の思い出は別の日に書こう。というか3ヶ月も経って書く内容じゃないなこれ…。
多摩動物公園とか
多摩動物公園に行ってきた。例のごとく例のアニメの影響である。自分の流されやすさに関しては、ほとほと愛想が尽きそうになるが、動物園なんて何年も(何十年も?)行ってないし、自分はカメラの趣味もあるからと、連休を利用して行ってきた。
寝坊して出遅れたので、動物公園の入場門の前に着いたのは昼過ぎ。連休最終日ながらも家族連れで賑わっていた。浮いてることこの上なかった。
例のネコ科
思えば動物を撮影した経験はほとんどなかった。。
自分は巡礼趣味が少々あり、カメラを持ち歩く機会がそれなりにある方だが、これまでたいていの撮影対象は静物だった。風景を切り取ってばかりいた自分にとって、動物を撮るのはとても難しい。なにせ動物は動く。自分の撮りたい角度で撮りたいポーズをしてくれるわけでもない。まずはじっとシャッターチャンスを待つ必要がある。そしてようやくシャッターチャンスが来たと思えば…ピントが外れている。慌てて合焦し直したときに、そこに動物はいない。
―なるほど。よく言うカメラの選択基準としてのオートフォーカスの速さ、精度というのはこういうときに求めるものなのか、と。
これまで自分のカメラのオートフォーカス性能を疑ったことはなかったが、今日の撮影では物足りなさを感じた。風景であれば、極端な話マニュアルフォーカスでも問題ないわけで、今まで問題が顕在化しなかったということか。
なお、今回動物園に持っていったカメラはα7に、望遠レンズのSAL70300G(マウントアダプタLA-EA4込み)だ。もともとAマウント用のレンズをEマウントに変換して使っていることもあり、手ぶれ補正も効いていない(Aマウントのカメラは本体側で補正するから基本ない)。
300mmを手振れ補正無しで撮るのは結構困難で、ISOを上げ、シャッタースピードを稼ぐしかなかった。まったく無謀だった。
後で拡大すると結構ピントが合っていないのが気になる。Webに上げる程度であれば実用上問題ないとは思うが…等倍でみると…?
よく電気屋の店頭に置いているサンプルにあるような、動物の毛の一本一本までしっかり解像してるような写真が撮りたいよねぇ…とトリミング。あれどうやって撮ってるんだぜ。600mmでも使ってるのか。
帰宅して写真をまとめていて、自分の写真の腕の無さを痛感した。
これまで知らなかったけど、動く被写体を撮るのって難しい…。でもそれだけに撮れたときは本当に楽しい。
写真って本当奥が深い。
ラ・ラ・ランド
ラ・ラ・ランドを観てきた。自分の中でどのような感想を持てば良いのか、まだ咀嚼がデキていない。決して悪い映画ではないし、むしろいい映画だったと思う。だが、予告編や冒頭3分くらいで感じられる高揚感、多幸感に満ちた作品かというと、そうでもなかった。というのが正直なところだ。
特筆するべきはやはりラストシーンだろうか。ここが無ければミュージカル風の映画、で終わるところだったと思う。
男は夢を叶えた。女も夢を叶えた。けど、二人一緒で叶えることはできなかった。不幸か?違う。二人共夢を叶えて、最高の人生を送っている。
セブがミアの姿に気付き、「ようこそ」とぼそりと呟く。最後の演奏。ありえたかもしれない過去と未来が二人の脳裏を流れる。
でもそれはなかった。ありえなかった。
ミアが店を出て振り向く。セブはそれを見送る。悲しそうな顔をしていたのに少し無理をしたような笑顔になって。それを見て彼女は去る。
…台詞のないシーンなのに、なぜか台詞が聞こえる。
―ああ、おれは大丈夫だ。とても幸せだ。君は君の幸せをつかんだんだ。大丈夫、そのまま行け。けっして振り向くな。
舞台劇を意識したようなセットや背景、独特の空の色は、監督が好きな昔の映画のオマージュなのだとか。あまりおれは過去の映画を知らないけれど、観る人が観ればあちらこちら映画へのオマージュへ溢れているのだとか。
そういう意味でも多層的な面を持っていて、全編が何らかのメタファーのようにも思えるし、夢を追う人に向けたメッセージにも思えるし、現実を知らしめるような話にも思える。観た人の人生を映し出すような映画なのかな、と思った。
立川の国営昭和記念公園行ってきたとか
せっかくだし紅葉でも撮りに行こうと、わりと近場の立川国営昭和記念公園に行ってきた。東京では随一のスポットらしい。
α7とFE35mmf2.8とSAL30700Gあたりを使用。詳細はFlickr。
行ってみるととにかく人が多い。立川という立地からして東京や神奈川からアクセスしやすいからだろうか。さらにアクセスのしやすさからか、外国人観光客も非常に多かった。日本語より別の国の言葉のほうをよく聞いていた気がするくらいだ。
入り口を入ってまずお出迎えするのはイチョウの並木。迫力がある。一番人が集まっていたところもこのあたりか。
お化けススキ、パンパスグラスと秋の空。ひこうき雲もちょっと映ってる。
皇帝ダリアと何かのかけ合わせた品種らしい。
陽に当たったモミジは綺麗。
イチョウに埋もれるかのような公園外縁の設備。
とにかくイチョウにが見頃だった。空を覆うようにびっしりと黄色く。
公園内には花木園やハーブ園がある。さすがに晩秋ともなれば花なんてほとんどサイていなかったが…。また見頃になったら来たいところ。
モミジ。浴衣を着た外国人が写真撮影をしていた。日本旅行の思い出づくりだろうか。この季節に浴衣はちょっと寒い気もしたが…。
山茶花…かな。公園の奥には池があってカップルがボートを漕いでいたり。
とにかく圧倒される紅葉と黄葉だった。うちから1時間ちょいでこんだけ濃厚なものが観れるとはちょっと思わなかったな。また来年…今度は人が少なくてもっと快晴の日に来たい。
"DAY1 Brand new Castle"
15日、THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 4thLIVE TriCastle Storyのさいたまスーパーアリーナ公演の1日目に参加した。ライブビューイングではあるが。とても楽しかったので、記録に残す。
まず、チケットを取るのが大変だった。
本公演は、本当に人気があったようで、本会場のチケットが先行だろうが何枚積もうが取れないのが当たり前、ライブビューイングですら落選が続出する始末だったという。事実、自分もLV先行に落選して愕然とした覚えがある。(ガチ勢の多そうな新宿や池袋から少し外れた場所だったのにも関わらずである)
"DAY1 Brand new Castle"は、コンセプトとしてシンデレラガールズのライブとして新人を中心に構成されている。初めキャストを見た時に「変わった人選だな」と思ったのを覚えている。だいたいどんな場所であっても、少なくとも大橋彩香の名前はクレジットされているものだが、DAY1にはいない。コンセプトから今までにないものを感じていた。
前半戦で特に鮮烈だと感じたのは「Radio Happy」だった。この曲は、CDで聞いたときは正直あまり印象に残らなかったのだが、ライブで聴くとまるで別の曲にように聞こえた。何が違ったのか、それは曲が伝えてくれる世界の広さだったように思う。
この曲は、会場の広さが生み出す残響感や、キャストのパフォーマンス、観客が一体となって初めて機能するように設計されている曲だったのではなかろうかと。そういえばこの手の曲はEDMと呼ばれるんだっけ。高揚感を得るための音楽、まさにライブのための曲と言えた。
あと、これはLVだけとは思うが、「共鳴世界の存在論」のLV映像がこの日一番に凝っていて面白かった。歌がノイズぽく加工されるパートで、画面に灰色のノイズのエフェクトをかけたりとか、通常LVは演者をセンターに捉えるものだが、表情を画面端で見切れさせたり、手ブレを入れたり、ロングショットから客とサイリウムを映しつつ高速でパンさせたりと、かなりMVを意識した映像でとても高まった。このままBDに収録してくれないかな。
後半戦では、やはりサプライズ枠だった竹達彩奈&久野美咲の印象が強かっただろうか。
竹達彩奈に関しては、かなり初期から関わっているはずなのにこれまでライブやイベントには出てこなかったとのことで、「そういう枠」として認識されていたきらいさえある。だから、彼女が登場した瞬間、会場もLVの会場も、その事実を認識できていなかったのではないかと思う。後で彼女自身が「出た瞬間外したかと思った」とコメントしていたが、そのくらいサプライズだったということだろう。あれが幸子か。
久野美咲as市原仁奈に関しては、個人的にはかなり…というか思考停止レベルで相当にびっくりした。思わずLV会場で叫んでしまった程度にはびっくりした。まあ、隣の人も叫んでいたし、会場全体があきらかにどよめいていた。
この驚きについて、後から分析していた人がいた。Tulipでサプライズ無し(LiPPSは美嘉以外揃っていたから最もサプライズが期待しやすかったのにも関わらず)、純情Midnightでサプライズ無し(こちらは神戸の時にサプライズでオリジナルメンバーやったが)、という流れからのハイファイデイズであったからこそ、「サプライズ無しだろう」という先入観を一挙に覆して強烈な印象を植え付けたのだろうと。
そんなハイファイからの、みんなのきもちは、初披露とは思えないくらいの完成度で。他の応援キャストも入り混じっての賑やかなステージに、きっちりと入るコール。誰も予習してなかったろうに…いや、これまでのライブの前座で何回かかかっていたときの成果だろうか…。
あと箇条書き。
- 恋のHamburg♪は、種崎さん最高だとしか思わなかった
- 一等賞は相変わらず難易度高い
- Can't stopも相変わらず難易度高い
- 花簪は3rdと違ってきっちりフル聞けてよかった。3rdでできなかった四季の表現もできた
- アブナイのオリジナルメンバー良かった、というかクローネ関係ないよな
- 今回初お披露目の曲はソロで、2回目の曲はお手伝い入れて違うバージョンを聴かせるというコンセプトがあったようだけれど、in factだけはソロというあたり考えてるなと思った
- ムーンサイドは3rdに続いてめっちゃ演出が凝ってた
- トワレのときの声とMCのときの藍原ことみの声が全然違ェ!すげェ!一番はかなり緊張してたっぽいけど二番は安定していてどんどん志希度が高くなっていた
- GOIN'は元々アニメ1期の締めの曲なのに、あまりアニメに関係ないメンバーが揃っている今回でも使うのかと少し驚いた。神戸でもあったけどね。締めの曲として定着させる気なのかなと
- 5周年のアニバーサリー曲の「EVERMORE」も良い感じだった。765でもなくミリでもなく、シンデレラの直系で、それでいてデレステのアニバーサリー曲のBEYOND THE STARLIGHTとも住み分け出来ていて、隙間を狙ったなとも思ったし、アイマスの楽曲って改めて幅広いなと思った次第
こんな感じで大満足だったDAY1。これほど現地に行けなかったのを後悔したことも無かったとも。
さて、今日もそろそろ公演が始まる。ライブビューイングだけれど。今日の公演は、ある意味このキャストを揃えたこと自体に意義があるとすら思うし、どんなものが見られるか楽しみだ。
君の名は。とか
今、世間的に大流行している「君の名は。」を見たのは、少し前…公開2日目だった。その頃のおれは、ガルパンだのシン・ゴジラだので耳目を集めていたULTIRAという上映方式に興味を抱いていた。「君の名は。」を見た理由は、そのULTIRAのベンチマークのために、美麗な背景に定評のある新海誠の新作がちょうどいいと、そんなところだったかと思う。
もちろん、映画館で事前に予告は何度も見ていたけれど、ストーリーについては「入れ替わる」くらいのことしか知らず、ほとんどまっさらな状態で見た…と思う。そもそも新海的作品にストーリーは期待していなかった。話の筋がどうのこうのであるより、ひたすら叙情的なモノローグと美しい音楽…そんな典型的なイメージしか抱いていなかったものだから。美麗な背景さえ観れればそれなりに満足するだろうという気分だった。
…既にその日のTwitterのタイムラインでは、「君の名は。」に対し絶賛に近いコメントをツイートしていて、それがふだんは結構偏屈なタイプの人だったもんだから、自分の中で少しだけ期待値を上げてはいたかもしれない。実際見てみて、確かに「すごいな」という感想を抱いた。特に秒速5センチメートルをつい先日見たばかりだったから、余計に「すごいな」と思ってしまった。これまでの新海誠のイメージを覆すものだったから。
おれにとって、おれと同世代の人にとって、新海誠というのは「ほしのこえ」の人だ。そしてWindのOPの人でもある(人によっては別の作品が入るかもしれないが)
「雲のむこう、約束の場所」は、当時劇場まで観に行ったし、DVDも買った。サントラもあったと思う。当時のおれは、もう少し若くて、深淵そうで感傷的なものを求めていたのだと思う。…でも「秒速5センチメートル」の頃にはあまり興味を抱かなくなっていた。それはいつまでも少年期の葛藤や無力感を見せつけられる苦痛に耐えられなくなったのかもしれない。
近頃はCMでたまに見かけるようになっていた。美麗で緻密な背景はますますその凄みを増しているようだった。そして映画館で度々観る予告。なるほど、今度は観てみようかな、と。でもストレートに観る気はないから、例えば特集上映が観たいから、みたいな理由をつけて。
何が凄かったのだろう。
やはり背景は相変わらず良かった。冒頭の幻想的な彗星のシーンから、キラッキラの新宿、定番の電車の風景と、これまでの作品通りの超美麗背景を楽しむことができた。それよりも、とても良い意味で「普通」のアニメーション映画になっていたことに驚いた。JK口噛み酒のカットなんて、これまでの作品じゃ絶対考えられないポップな表現だ。入れ替わりシーンの「あいつは!」とお互いが言い合うシーンなんてのもそうかもしれない。
それでも、新海誠が新海誠的な作品を崩していないと思ったのは、「少年の頃夢中になっていたことって、後から振り返るとなんで夢中になっていたのかよくわからないよね」という一種の諦観が感じられたからだ。ああ、あるある。って思ってしまった。もしかしたら夢の中であった女の子に夢中になっていたのかもしれない。好きだった女の子の名前はなんだっけ…?強烈な体験だからいつまでも覚えてるなんて都合のいいことはなく、少年の日の思い出はいつか儚く消えていく。この漠然とした喪失感こそ新海誠作品だよなぁと。
でもね、これまでの新海誠はそこで止まっていた。でも「君の名は。」では、その先に進んでいた。じゃあ出会えばいいじゃん、と。極めてシンプルな答えだった。監督曰く「この物語は出会う前のふたりのお話だ」と。二人が出会った理由には、実はこんな因縁があったのかもしれない。まあ、でもそんなことは関係なく、ふたりは出会ってしまって、これからストーリーを紡いでいくんだろう、とそう前向きに思わせるような爽やかな作品だった。だからこんなに受け入れられてるんだろうなぁと。
このシンプルな答えに辿り着くまで10年以上かかってしまったが、たぶん無駄なことではなくて、今だからこそ出せた答えなんだろうなぁというのは感じた。この答えを出した後の、これからの新しい新海誠作品が楽しみだ。
10クローバーフィールドレーン
クローバーフィールド自体は観たことがないのだが、伝え聞いたところ宇宙人が攻めてくる系の映画なのだとか。その続編?らしい10クローバーフィールドレーンを人に勧められたので観てきた。
とても不思議な映画だった。
交通事故に遭ったヒロインが目覚めたそこは地下の一室。…彼女を拘束しているおじさんは、「世界は滅びた。唯一生き残ったのは我々だけだ」と言う。何不自由なく過ごせるように設計されたシェルター内の生活が続く。
本当に世界は滅びているのか?おじさんは正気なのか?狂気なのか?やはりここは脱出したほうがいいのではないのか?と疑惑が渦巻くサスペンス映画だった。
…ただこの映画はB級で…それもスカイラインー征服ーによく似た感じのB級映画だった。この意味は映画館で確かめて欲しい。ずっこけるか、そこに乗るかは観た人次第だが、おれはあまり美しくない終わりだなと思った。