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日本人はそれほどグローバルを求めていないんじゃないかな

 Androidが日本で普及するきっかけがあるとすれば、それはよくローカライズされたMarketの存在じゃなかろうか。それはdocomo Marketかもしれないし、本家Android Marketかもしれない。はたまた有志の開いたMarketかもしれない。
 「Call of Duty 4」のプレミア化とAppStoreの利用体験から、ふとそういうことを考えた。



 もう沈静傾向にあるが、つい最近までゲーム「Call of Duty 4」の中古価格が高騰していた。とても人気のあるゲームだから、ずっとそれなりの需要が継続していたのだろう。しかし、昨年販売元が廃業してしまったことによりソフトの供給が絶たれてしまった。価格はつり上がりあり得ない価格となっていた。

 ただし、この高騰傾向は「日本語版」のみに限られていた。それ以外の海外版、たとえばアジア版は新品でも5000円以下で販売されており、店頭やamazonなどの通販サイトで容易に入手することが出来る。「信条的問題」を抜きにすれば、「CoD4」はいつだって容易にプレイする環境にあった。何故このような事態が起こったのだろうか。

 俺が思うに、やはり日本国内で売るためには最低限のローカライズが必要なんだろう。俺は「CoD4」は直感的に操作できるし、ストーリーも展開からわかるから日本語化はいらないと考える。もしストーリー部分での翻訳が必要ならば有志の作成したWikiを参照すればいい。だが、ローカライズ品質が悪いとされている「日本語版」を求める人の方がずっと多いんだ。
 「英語である」ということは、忌避の理由に十分なんだろう。



 話は変わってAppStore。たくさんのアプリが配信されてる魅力のある市場だが、iTunesで表示されるソフトウェアの説明が英語になっているものが多い。

http://itunes.com/app/TwitterFon



 表示されるメッセージやメニューが英語のままというアプリも数多い。俺自身の経験だが、アプリの設定の際に説明が英文で表示されていたため、ON/OFFのどっちが適切か考え込んでしまったことがある。
 何万アプリもあるのだからそのすべてをローカライズするのはムリな話だろう。けれど、未ローカライズのアプリの存在は一部のユーザーに抵抗感を与えているのではないだろうか。
 

 確かにXbox360iPhoneもグローバルに展開しているだけあって、世界中から豊富なコンテンツが供給されている。けれど、ローカライズの問題を解決しない限り日本で主権を握ることはないだろう。俺だってすべてが完全に日本語で扱える方が良いさ。




 現在Androidケータイを持とうとするのは好事家だから、ローカライズの問題はあまり気にしちゃないだろう。けれど、本格的にマスな部分に普及させたいなら、完全にローカライズされ、日本語のアプリケーションが揃う市場が必須だと俺は考える。
 docomoが提唱しているMarketは、プレスリリースを読む限りそのようなものを目指しているように見えるし、理想が達成されるなら多くの人に歓迎されるだろう。


 グローバル化がすべてじゃない。ローカライズはそれ自身が価値だ。好き嫌いでキャリアを叩き、新たな市場の存在を批判するならば、ユーザーを無視するという点で憎いキャリアと同じようにAndroidの可能性を潰すだろう。それに金銭的搾取を嫌うならば、自ら新しいMarketを立ち上げる自由がAndroidにはあるのだから。


参考:
http://www.business-i.jp/news/ind-page/news/200907090072a.nwc
http://blog.sohaya.com/2009/07/11/the-reason-iphone-does-not-come-out-from-docomo/