ツインテールの吸血鬼はお好きですか

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今期のアニメ

 6月と言えば4月から始まったアニメも終盤を迎える頃。あと数話で最終回を迎える話も少なくない。1クールは追いかけると長い気がするのだが、振り返ると実に短い。まったくもって。

 今期は木曜日が熱いと思っている。四畳半神話大系、会長はメイド様、真恋姫無双〜乙女大乱〜の三つは俺内部での今期トップ3かもしれない。
 四畳半は遠い学生時代のアイタタさをほどよくカリカチュアして思い出させてくれる。アホな学生時代。「私」と俺とでは被ったところはあまり無いのだけれど、それでも「私」の行動とか、言動には思い当たる節があって、俺にダメージを与えてくれる。小津は悪友だけれど、もしああいう悪友がいたら、学生時代はそれはそれは楽しいものになるだろう、と思う。やり直したい、アホなことをアホなだけやりたかった。大学というモラトリアムのツボをついてくれる作品だ。

 会長はメイド様はテンポの良さが全て。少女漫画的テンプレは盛りだくさんなのだが、それが+に向いているのは男勝りの会長の可愛さだろうか。藤村歩のハスキーな声とよくマッチしている。そして何よりも碓氷さんのイケメン力に惚れないわけはない。一見少女漫画にありがちな完璧超人であるのだが、会長がメイドカフェでバイトしているせいで、ナチュラルに会長のストーカーかつメイドカフェ常連になってしまっているというギャップが素晴らしい。どんな問題が起きても碓氷さんがいれば何とかしてくれるという期待感がこのアニメの安定感を高めている。碓氷さんは同級生にも「さん」付けされているあたり、このキャラ設定は確信犯なのかも。

 真恋姫無双は人気シリーズ第三弾。エロゲ原作アニメで3期まで作られるというのもわりと珍しいのだが(D.Cが2クールx2、D.CIIが1クールx2くらいか?)、3期になっても変わらない安定感がすごい。このアニメは原作を全くなぞっていない。原作の主人公たる一刀はおらず、男分が極端に無いギャルい三国志が繰り広げられているだけだ。
 原作なんて知ったことか!ってほど無視られているのにこのぶれない感じは何なのだろうか。
 鍵は話の展開にあると思う。こんなにもギャルいのに、妙に古典的な展開の話を繰り広げてくる。それも日本昔話的な意味での古典さなのだ。起承転結がきっちりとしていて、毎回必ず簡単な伏線を張り、きっちり回収し、オチをつける。しかも原案である三国志演義からも積極的にネタを仕入れている。劉備の贅肉もそうだし「ここにいるぞー!」の解釈もすごい。
 話もそうだけれどキャラクターの立て方もうまい。めんどくさいヒロインがいないってだけでなぜこんなにも落ち着くのか…!

 だいたいそんな感じに今期は終わっていく。来期何があるのかなんて知ったこっちゃない。ウェルカム猫招き。