ツインテールの吸血鬼はお好きですか

Do you like a twintail vampire ?

ボーダーを突破できそうな気がしてきた。

 ここ数ヶ月ずっとB3に止まっていて、非常に苦しい思いをしていた。

 何度プレイしても下から数えた方が早い成績。最下位も多々あった。CPが何十ポイント一気に下がるのを何度も観てきた。
 
 B3に来ると、B2、B1連中とマッチングするようになるが、彼らはB4までとは何かが違う。B1まで行けばさらに上位ランクとマッチングするという。そんな戦場で揉まれてきた連中にはBクラス戦闘などぬるま湯同然なのだろう。ちょうど俺がB4、B5マッチに戻ったときにぬるいと感じたように。
 敵の装備もここまで来ると、普通に最終段階装備持ちがゴロゴロいる。ティアダウナーに41型なんて当たり前。むしろ38型とかマーシャルを持っている方が珍しいくらいだ。

 このゲームには上位武器というモノが確かにある。対抗するにはより腕を磨くか、自分も同じものを装備するしかない。俺は装備を調えて対抗しよう、と思った。それはいいが、腕が無いので順位が稼げない。だから報酬も稼げない。そんな悪循環で、レア5が全く当たらない日々が続いていた。

 ―ここが俺のボーダーなのか。そう思っていた。
 だが、一週間と少し前Ver1.5となってから、何故だか、雰囲気が変わってきた。良い方にだ。


 まずレアが出るようになった。何ヶ月も姿を見ていなかった超剛性メタルを2週間で4つも引いた。あれほど出なかった集積体も引いた。
 気がつけば、あれほど遠かったティアダウナーの購入条件は勲章を残すのみとなっていた。それもあとたった一個のところまでに。


 これまであまり乗ることの無かったシュライクに乗るようになったのも一因だろうか。それも一気にフルシュライクに。流石に素材が無いのでI,II,II,Iという中途半端なものではあるが、それでもこれまでHG脚を使ってきた身からすると驚くほど速い。 初めはただの気分転換だったのだが、思った以上に調子がいい。脆くなった分、大破は多くなったのだが、それ以上に撃破も多くなったように感じる。
 …スピードは強さなのだ。それにやっと気が付いた。一気に近づける。一気に逃げられる。エリア移動で転戦できる。これがどれだけ強いことか。

 一位や二位が取れるようになってきた。もちろん最下位近いこともあるので安定はしていないのだけれど。シュライクを活かして多少姑息に逃げ回っていたりはするのだが、これまで何をしようが稼げなかったことを考えると変化だと思う。


 これはボーダーを壊せる前兆なのだろうか。

 続けていれば何かが変わってくる。ようやく「次」が見えてきそうだ。