iPhoneとXbox360
iPhoneの販売台数は100万台程度らしい。本当は80万台かもしれないし、超えてるかもしれない。公式的に発表がないので正確ではないが、おおむね100万台くらいらしい。
100万台…という言葉を聞いて真っ先に思い出したのがXbox360だ。発売4年目にして、この春ようやく100万台を超えたゲーム機だ。だいぶメジャーなゲームも発売され、話題性も存在感もあるが、日本ではあまり売れない。そんなXbox360とiPhoneはどこか似ている気がする。…同じことを考えた人を幾人か見付けて少し考えをまとめてみた。
例えば次のような共通点が挙げられるかな。
- 世界では売れている
- しかし日本ではそれほど売れていない
- 知名度はそれなりに高い
- ユーザーからの評価はわりと高い
- 使いこなすのが難しそうだと思われている
- ネットワーク依存度が高い
もっともiPhoneは日本での発売から1年未満だし、携帯電話なので、単純に比較はできない。けれど、MicrosoftとAppleという永遠のライバルみたいな会社が作り出した、プロダクトの日本での扱いがどこか似ているのは、面白いと思う。米国という風土が作り出した思想なんだろうか。
両者に特に共通しているのはネットにつながずして真価を拝むことはできない製品だ。Xbox Live無しのXbox360がどれだけ虚しいものか。携帯電話とiPodの昨日しかないiPhoneがどれだけ寂しいものか、想像すればわかる。
Xbox360もiPhoneも常に新しい何かはネットの向こうからやってきて、進化し続ける。OSのアップデートもそうだし、増え続けるアプリ・ゲームもそうだ。ハードウェア的にはほぼ進化していないのにも関わらず、両者とも初期と現在では全く違っている。不具合や不便は、ユーザーの声を聞きながらアップデートで直していき、完成度を高めていく。それがハードウェア至上主義だったゲーム機や携帯電話に持ち込まれた。…ソフト会社的な発想ってやつなんだろうか。
最近、iPhoneはとうとう絵文字に対応した。SMSやMMSにも。なぜ無いのかと言われていたコピペもできるようになった。ワンセグやらFeliCaやら…物理的に搭載しなきゃ無理なものもあるけれど、それ以外の部分はソフトウェアのアップデートという形で、確実に日本のケータイに追いついてきてる。
1年前の7月頃の記事を今更のように読み返してみたら、指摘されていたiPhoneの問題点のかなりの部分が現時点では解消していることに気付いたよ。…これを「当然」と切り捨てるか、恐ろしいと思うか。さて。
当時の記事は当時のブクマコメントも合わせて読むとなかなか面白かった。
それにしても、メールひとつとっても、あちらさんは考え方が違う気がする。一応iPhoneもSMSやMMSに対応したけれど、これはおまけみたいなもんで、「Gmailさえあれば他のメールいらないよね?」ってのが彼らの持って行きたい形なんかね。この思想はXbox Liveにもどこかつながってる気がする。
あちらさんは、究極的にデータの実在は地球上のどこかのデータセンターにあるだけで十分で、そこまでのインフラを整えることが大事だと思ってるんじゃなかろうか。そんで、つながるための端末がXbox360でありiPhoneであるのかも。
両者がこの先成功し続けるかどうかは知らないし、人間は割と保守的だから結局元のままがいいのかもしれない。でも、両者が見せてくれる次の世界ってやらが、俺はすごく気になるよ。