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リスアニLIVE2016の感想とか

結構昔からアニメというものを選択的に見てきたし、アニソンをさんざん聞いてきた人間だが、リアルな現場でアニソンを聴くという体験を始めたのは、ごく最近だったりする。お金を払って、チケットを取って、音楽をその目的のためだけに聴きに行った体験は、2014年末のプリティーリズム&プリパラのクリスマスイベントが初めてだったと思う。つい1年と少し前だ。

でも、そのときそれなりに幸せな体験ができたことが、2015年にあれこれイベントに参加してみようかなという気持ちにつながったと思う。

そういえばそのイベントには、シンデレラガールズでもある原紗友里内田真礼も出ていた。今思えばフラグだったのかな、と思ったりもする。

 

…そんな枕で。2016年1月23日武道館で開催されたリスアニLIVEに参加した。様々なアーティストが参加するフェスと呼ばれる形態のイベントは初めてだった。

そもそもの目的は、まぁ、アイドルマスター、だったのだが、最近よく耳にする分島花音やfhanaを聞いてみたいという気持ちも無いではなかった。そういえばスフィアや茅原実里といった往年の人たちも生で聞いたことはなかったし、見聞を広めるには良い機会と言えた。

武道館の席は2階席。自分が体験したことのある2階席というものは、横浜の国立大ホールで、あれはステージが豆粒のように遠かった。けれど、武道館は想像よりはステージに近く、目を凝らせばステージ上のアーティストの表情も見えそうなくらいだった。

リスアニLIVEは、生バンドによる演奏がひとつのウリとなっているのだとか。実際に上演前にチューニングを行ったりしている様子が見えて、とても気持ちを上げてくれた。いや、ライブと言うのはこれが普通なんだろう。初めてのことばかりだ。

 

個々の感想に映る。

トップバッターは茅原実里、曲はZONE//ALONE境界線上のホライゾン2期OPだ。iPhoneにも入ってるくらいには気に入った曲だ。

茅原実里は、声優の中では歌手よりなのかなぁという程度の認識の人だったが、実際に聞いてみると、パフォーマンスにせよMCにせよエネルギッシュだ。役柄のイメージとは違う。長くやってるからから、場馴れしていて他の面々よりも安定感があった。

TERMINATEDや境界の彼方といった主題歌に、代表曲といえるParadise Lostも聞けた。喰霊・零は何年前だろう?CDを買っちゃったくらいには好きな曲だったので、本当に現実に生で聴く機会が来て嬉しかった。個人的にはあと「Self Produce」が来たら知っている曲全てなんじゃないの?とって感じだった。

 

茅原実里が場を温めてくれたところに、分島花音が次に続く。ここ1、2年名前が知られた印象の人だったが、調べると、アニメでもヴァンパイア騎士(2009年!)や屍鬼(2010年)で歌っていて結構昔から活動していた人であることを知った。selectorの主題歌「killy killy JOKER」がヒットしたことで一気に出てきた感じ。長いことやっていて地力はあるようだから、これからどんどん出てくる人なんだと思う。

selector 3曲を生で聞けたのはとても良かったし、そのうちの1曲が初披露となる劇場版主題歌「Love your enemies」であるというのも熱かったさ。「selectorの世界を描くことに頑張りすぎて、ライブのことを考えずに作った曲」とのことで、自分で作って自分で歌って大変だったのだとか。

分島花音のステージでは、マイクスタンドの傍らにチェロが置かれていたのが目を引いた。自己紹介でチェロ奏者という話は聞いていたが、実際目で見てみるまでは信じがたかったのも事実。間奏に弾くのは分島花音の個性を打ち出す最高のパフォーマンスだったと思う。

 

早見沙織は特別枠の出演だったようだ。(アーティストとしては)デビューしたばかりで曲が少ないからか、3曲のみの披露だった。長年キャラソンで評価されてきただけあり、流石の歌唱力だった。自分が最初に聞いたのは、お稲…セキレイだろうか。セキレイは今でも時々聴くくらい好きな曲だ。生で聴ける機会は今後あるんだろうか。

今日のリスアニLIVEの音響は、おそらく早見沙織を基準に調整されていたと思う。彼女の発する美しい高音が、音割れもせず会場中に綺麗に響いていたから。ああ、こういう声は、ハイレゾで家でじっくり聴きてぇ、と心底思わされた。来週発売の曲はぜひ買いたい。

 

スフィアは、何だろう。かなり昔から名前も正体も知っているのにも関わらず、あまりとっかかりのない人たちという印象だった。個々の声優自身の印象はともかく、スフィアという総体の印象はこれまであまりなかった。しかし、今日スフィアを生で見て、スフィアこそこの何年かのアニソンシーンを盛り上げていた人たちなのだ、と感じた。そのくらいスフィアが現れると場の雰囲気が変わったのを感じた。それまで静かだった隣の席のおじさんが急に叫びだしたというのもあるのだが…。

アイマスの現場しかろくに知らなかったから、別の声優グループの現場はこうなのかと比較する意味でも面白かった。あ、FuFu言わないんだね、とか(曲によっては言うのかも)。振付も可愛さ全振りという感じで、4人組であることをうまく活かしたコンパクトでキュートなダンスだった。振り付けもシンプルかつ動作の大きいモーションが多く、真似しやすくなっているようで、スフィアのファンの人は一緒に踊っていた。これがスフィアの定番なんだろうか。

スフィアといえば個人的にはおとめ妖怪ざくろ主題歌の「MOON SIGNAL」なのだが、スフィアの中でも特別な曲なのか、もちろん歌ってくれた。これだけサイリウムの色が「赤」だったというのも印象的。他の曲は、スフィアそれぞれ各メンバーの色を好きな様に振ればいいという感じだったのだが…。MOON SIGNALは本当にキャッチーな曲だと思う。

 

今回初出演だったfhánaは、ここ1年くらいでよく聞くようになった名前の人たちだ。そう人たち。女性歌手の名前かとライブの直前まで思っていたのだが、実はバンドの名前だったのだfhána。通りで曲の中に男声も入っていたはずだ。

ボーカルの独特のハイトーン、CDで聞いている時には流石に通常はもっと違う声なのではと思っていたが、実際喉が潰れてしまいそうな音域できっちり歌っているので本当にびっくりした。それも無理している感じがせず、安定感があったというのが驚き。確かにこれは武器かもしれない。

自分がfhánaの名前を自覚したのはウィッチクラフトワークスOPの「divine intervention」だろうか。疾走感のある曲でとても好きなのだが、今日聞いた感じではfhánaとしては異色な方らしい。あとはファーストアルバムの表題でもある「Outside of Melancholy~憂鬱の向こう側~」がとても良かった。予習で一番印象に残った曲だったので、実際に歌ってくれて嬉しかったな。

でもfhánaはやっぱりデビューしたばかりなんだな、という印象も受けた。MCが慣れてないし、メンバーも初々しい。ちょっと挙動不審ですらある。でももっと意識高そうな人たちかと思っていたから、逆に親しみが持てたな。これからどんどん色んな場を経験して、メンバーたちも慣れていってしまうのだと思う。彼らの初々しさは今だけの特別なものかもしれない。レアな体験をしたかもしれない。

 

藍井エイルは、正直なところあまり良く知らない人だったのだが、情熱系熱唱系女性アーティストの第一線らしく、確かな実力とパフォーマンスを兼ね備えた人だな、と。

キルラキル「シリウス」は流石におれでも知っているし、SAOの「IGNITE」はiPhoneに入れているくらい気に入った曲だ。昨年はリスアニLIVEのトリを務めたのだとか。それだけ現代のアニソンシーンで欠かせない人なんだろうと。でもあまりこの人が主題歌歌っているアニメは観てない気がする。

 

ここで、アイドルマスターがトリであることに会場が気付く。初参加のおれはその意味がよくわからなかったのだが、リスアニはどちらかというと意識が高いアニソンイベントなのでそれほど媚びないものらしい。「キャラクター名義」「どちらかというとノリ重視のアイドル曲」というアイマスがトリを飾るのは結構事件だという。過去何回もアイマスやってるけどな。

アイマスは、流石にもう言うことはない。というわけではもちろんなく。会場が全員プロデューサーだったんじゃないかと錯覚するぐらいの盛り上がりだった。リスアニLIVEは紛れも無いアイマスのライブだった。

歌マス…THE IDOLM@STERは、おれがアイマスを知ったのと同時に知った曲で、今も昔も俺の中でアイマスの看板と言える曲だと思う。10年前の曲だ。初収録は2003年だったことを考えるともう古典と言ってもいいかもしれない。当時からして古くさかった歌詞が今も歌われていることに感動すら覚える。いや大好きな歌詞なんだが。とりあえずUO折った。

自分REST@RT…10年目を終え、11年目を迎えて新しいスタートをきるのにふさわしい曲。一時期色々思うところあってアイマスから離れた時期があって、昨年いろいろあって戻ってきて、離れていた間の曲を色々と聞き返していたのだが、一番印象に残ったのがこの曲だった。とりあえずUO折った。

GOIN'!!!…10th、3rdでも披露されたし、比較的難しいはずのコールも定着して定番化した感すらある。客席も訓練されてるなぁという感じで。初めて聞いた時にはこんなに盛り上がる曲になるとは思わなかった。とりあえずUO折った。

Dreaming!…10thで初披露だった曲。ミリはよく知らなかったのだが、それでもこの曲はとても印象に残っていて、CDも買ってしまったっけ。リリイベは当たらなかった。ミリのことは今でもあまり知らない。でも彼女らのパフォーマンスを見ると、もっとミリを知らなきゃいけないな、と思った。UO…無くなった。

お願いシンデレラ…なんと765、デレ、ミリ全員で歌うというお祭りにふさわしい特殊編成で、定番の曲もちょっと新鮮に聞こえるというもの。アイドルマスターというコンテンツはこういうコラボめいたことが気軽にできちゃうのが強いなと思う。たぶん。あとこの曲はコールがとても楽しい。

そして大トリ…Thank you!ミリの曲だ。この選曲は意外に思われたようだ。おれもアイ MUST GOかM@STERPIECEあたりがシメでくるかなぁと思ったのに。それでもこれを選んだ理由はなんだろう。歌詞に武道館が出てくることかな、それともミリ3rdを控えているからかな、今年はミリのターンということだろうか。いずれにけよミリのPたちの勢いと熱量を感じた。

 

フェスは、単独のライブに比べると、短い出番で客を盛り上げる必要があり、必然的に定番や有名な曲に偏る傾向があるように思えた。それでも1度にいろんな人のを聴けて楽しい体験だった。

期待通りの曲を聞くことができたし、そうでなくても面白い曲やパフォーマンスを見れた。

また来年も行ってみたい。