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ツインテールの吸血鬼はお好きですか

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α7に至るまでの与太話「NEX-5」

カメラを買おうと思ったきっかけは、ワンフェスだった。上京して、初めて幕張メッセを訪れて、あちこちのショウケースやブースに色とりどりのフィギュアが並ぶ光景を初めて見て。

心底驚いたのを覚えている。こんなイベントがあったんだ、と。企業は華やかなフラグシップのフィギュアを、個人は思い思いに趣味の造形を…。欲望と創作欲にまみれたギラギラとしたイベントだと思った。

だからその光景を記録として収めたいと思ったのも自然なことだった。

しかし、おれはカメラを持っていなかった。―携帯電話のしょぼっちいカメラ以外は。会場でショウケースを囲む人は思い思いのカメラをフィギュアに向けている。コンパクトデジカメから一眼レフ、巨大なデュフューザーやレフを装着した重武装なカメラまで様々なカメラが使われていた。そんな中で携帯電話のカメラを向けて撮影するのは、とても―とても気が引けた。だから、カメラを買おうと思った。とにかく格好のいいものを。

 

 

それで次のワンフェスの前に買ったのが「NEX-5」だった。このカメラは当時の新製品だった。ミラーレスというジャンルのカメラがあることも、センサーサイズがAPC-Sだったこともよく知らなかった。もっと安いカメラはいくらでもあった。でも、「軽い」「小さい」「綺麗」という謳い文句に惹かれ、そして新しもの好きであるという好奇心がそのカメラを手に取らせたのだった。

 

結果として、良い買い物だったと思う。

NEX-5は携帯電話のカメラと比較にならない素敵な画像を提供してくれた。当時使っていたiPhone3Gとは比較にならない画質を。

NEX-5はあらゆるところに連れていけた。とても軽くて小さいからカメラバッグに放りこめばよかった。バッテリーは持たないことはわかっていたので、買い増ししたが、それでも解決する問題だった。

NEX-5はどこにでも付き合ってくれた。おれの聖地巡礼趣味に欠かさず連れて行って、余す所無く撮影してくれた。スペインにも連れて行ってズームレンズと一緒に名蹟をきっちり映しとってくれた。

 

でも、たぶんおれはコンデジで十分だったんだろうなぁとも思う。

 

NEX-5で、おれはマニュアル撮影はほとんどしなかった。プログラムオートでさえ。モードは常にオート。絞りも露出も関係なし。さっとフォーカス合わせてシャッター。それで十分だった。

NEX-5で、おれはレンズの楽しさをわかれなかった。ほとんどキットレンズを使っていた。むしろパンケーキレンズや他のレンズの使うところがわからなかった。モノを撮るというのは、ズームで対象を切り取ればよいと思っていた。

 

結局のところ、おれは映りの良いコンデジを求めていたのだと。今ならわかる。ちょっと見栄はって一眼カメラを買っただけなんだって。

 

それが「本格的にカメラをやってみよっかなー」に変わるのは、結局α7を買ってからになる。