立ち尽くして泣くだけの自分を消し去って〜函館〜
はるばる来たぜ函館と言えば、古畑任三郎がピアノで弾いてたので知った世代ですが。
北海道旅行最後の目的地、函館に行きました。旅行中、北海道は連日の雪。観光当日も雪・雪・雪の悪天候。クソ寒いわじゃんじゃん粉雪はふってくるわと観光には全くそぐわない日だったけれど、それもまたひとつのいい思い出だよね。
函館というのは、半島の付け根に広がる街。ちょうど函館駅を中心にして扇状に街が広がっている。
函館は海と海に挟まれた小さな街。函館山を中心とした坂と路面電車の街。海と坂と洋風な街が揃えば、風光明媚なことこの上ない素敵街のできあがり。いろんな映画のロケ地になっているのだとか。ちょっと長崎に似ているかな。
函館は維新戦争の終焉の地としても有名。新選組鬼の副長土方歳三最期の地でもあるよね。おかげで京都でもないのに市内各所で新選組グッズが売られている始末。土方さんもこんな北の地でマスコットとしてお土産やでTシャツやらキーホルダーとして売られてるとは思うまい。成仏出来てるんだろうか?
さて、函館といえば有名なB級グルメがあるとか。
それは「ラッキーピエロ」の「チャイニーズチキンハンバーガー」。函館名物と言えばイカ…ではなく、このラッキーピエロだと言う人も少なくないのだとか。
この店、ローカルチェーンながらも函館中心に10数店舗あり、市内では存在感のあるお店だ。店舗では若者が飯食いながらだべっていて結構繁盛していた。
このハンバーガーは350円。きっちりいい味のついた唐揚げ入りバーガーを食べることができると考えたら安い。うちの近くにあれば贔屓にしたい店だ。
さらに函館の見所は、市電だ。
路面電車の走る街はめっきり少なくなったが、まだ地方には少しだけ残っている。東京にもあるけどね。生活圏の変化や過疎もあり、年々路線は縮小しているものの、市民の足としては健在。
そして素敵な坂ッ!
これは八幡坂という坂。海につながるこの坂を見るだけで、何かストーリーが思い浮かばないか?
坂を登り切ったところには、開国の頃の異国情緒を残す教会群がある。
函館ハリストス正教会。この近辺にはギリシャ正教にカトリック。仏教の寺院があったりと、様々な宗教施設が立ち並んでいる。不思議な空間。
函館は駅を中心として扇状に広がる街だ。初め函館の街は函館山…半島の先の方に向かって開発が進んでいった。近代になって開拓できる土地が無くなると、今度は陸側・五稜郭の方に宅地開発が進んだ。
昭和の最初の頃、函館駅前には繁華街が広がっていた。その頃の勢いは、札幌のすすきのを凌駕するような賑わいだったという。その繁華街を総称して大門といったらしい。今は観光用の施設として名を残すのみなのが、夢の跡というか…。
全体的に函館の雰囲気は、長崎や横浜に似ていた。同じ港町ということもあるだろうけど、開国の頃の情緒を強く残している雰囲気が、特に思わせるのかも知れない。
今回訪れたのは冬で、十分に回れないところもあった。今度は季節のいい夏に、じっくりと観て回りたい。そう思わせる街だったかな。