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リンカーンの奇妙な冒険〜リンカーン/秘密の書〜

ヴァンパイアハンター エイブラハム・リンカーン」観てきた。想像以上にバカ映画だった。そして、この映画は、まるで実写版「ジョジョの奇妙な冒険」のようだった。

 

幼い頃母親を殺されたエイブラハム・リンカーンは、殺人鬼への復讐の機会を狙っていた。そしてある夜とうとう銃弾を殺人鬼の脳天にぶち込み、復讐を果たした…と思いきや、殺人鬼は突如蘇りリンカーンに襲いかかってくる。なんとヤツはヴァンパイアだったのだ!ヴァンパイアハンター ヘンリーによって命を救われたリンカーンは、彼のもとでヴァンパイアハンターになる修行を受けるのだった…。

 

19世紀な舞台設定+吸血鬼=真紅のロマンホラー!の法則。吸血鬼が「URYYYYYY!」と叫びながら襲いかかってくるのを、波紋じゃなくて、銀メッキの斧でぶちのめすのが我らがリンカーン。実にスタイリッシュに、まるで演舞のように吸血鬼を切り刻む。PG12だけあって血がどばどば出るのだけれど、スローモーション効果もあって血しぶきが墨を散らしたように見える。

そしてエモノが「斧」と言っても、RPGでよくありそうなバトルアックスではなくて、木を切るような小ぶりのものがナイス。しかも仕込み銃付きなのが厨二心を刺激する。だからこそスタイリッシュに見えるのだろうなぁ。

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予告編やストーリーだとリンカーンの若き日の戦いみたいに捉えられるのだが、しっかり大統領になってからも戦うので安心して欲しい。50歳過ぎなのに吸血鬼相手に大立ち回り。ここだけで十分もとを取った気がした。ヒゲ!斧!格闘!

リンカーンをヴァンパイアハンターにするだけでもアレなのに、吸血鬼が南北戦争に関わってきたりとトンデモなストーリーも面白い…だが、正直あちこちで話が飛んでる部分もある。細かいことはいいんだ、と割り切れる人向けか。実況向きとも言える。

 

繰り返すようだけれど、この映画、なんとなーくジョジョチックなテイストがあった。ヘンリーとリンカーンの修行シーンはまるで波紋修行中のツェペリとジョジョみたいだったし、ただの店長だったのにいつの間にか吸血鬼退治の戦友になっているスピードさん(めっちゃいい人)が、スピードワゴンさんぽかったりとか。このスタッフなら実写版ジョジョ第一部が作れるのではないかと思っちゃったくらい。でも超能力(波紋)を使わずにあくまで筋力で解決しようとするのはメリケンっぽいかな。

 

 

ということで、好きな人は好き。そうでない人は「なんだこれ…」と思うこと間違いなしのこの映画。予告編でそこはかとないバカオーラを感じ取れた人にはオススメだ。日本人は戦国武将を女体化した。アメリカ人は大統領を吸血鬼と戦わせた。日本人もアメリカ人も、アホだ。

 

 

 

上映前の予告編で「リンカーン」(スピルバーグ監督作品)を流したのは、なんか狙ってるのだろうか。