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BLOOD-Cの日常

BLOOD-Cの日常描写には特筆するべきものがない。朝食を近所のカフェでとり、登校し、犬と戯れ、クラスメートと語り合い、帰り道にお茶する。ひとつひとつ取り出してみれば、どれも他愛ない日常だ。アニメ的に日常描写で面白いことは全く起きない。本当に毎回同じことをやっていて、それが淡々と繰り返される。

…だからこそ面白い。薄い日常が、この町という舞台が虚構である印象を強くしている。BLOOD-Cの日常は芝居のようである、と評したコメントを見たが、言い得て妙だと。古き者を退治する小夜のためだけに用意された舞台、それがこの町なのではないか、とおれは思う。


そんな日常だからこそ小夜の戦闘マシーンっぷりが際立っている。マシーンは躊躇しない。街を守る、人を守るという目的もない。ただ敵を殺すだけを追求している。


BLOOD-Cは、そこらじゅうに伏線をばらまいていて、かなり綿密な設定があるように見受けられるんだけれど、逆に全くこれからもずっとこの調子で続くのもありだと思わせる。意味ありげで、実は意味が無い。そんなのも見てみたい。