また夏が来る、銀色に光る

声優の川上とも子さんの訃報を知ったのは夜だった。
なんとも言えないフクザツな気分になった。
アニメ業界の訃報は定期的にあったけれど、正直なところ、おれとはあまり関係ないところだなぁと思うこともよくあった。

これまで一番直接的にショックを受けたのは塩沢兼人さんのときだろうか。ゲートキーパーズを毎週見ていて、それでちょうどあの回の前に亡くなられて、冒頭にあった冥福を祈るテロップがすごく印象にのこっている。

今回はそれに近いかもしれない。おれが初めてアニメが好きだーと思った作品である「カードキャプターさくら」に出演していたことで、名前を覚えた。それから今昔含めてあれこれ聞いていた声だから、なんというか…すごく身近なところが喪失したような気もする。

近年あまり名前を見かけなく、さらに病気になっているというのもなんとなく聞いていた。つい最近、5月にあったNHKFMはアニソンクラシックスにおいても、パーソナリティの緒方恵美さんがウテナの「輪舞-Revolution」がかかったときに言及していた。「彼女は戦っています」だったかな。本当に戦っていたんだな、と…いまさらのように思った。

享年41と聞いた。若すぎる。40なんてこれからじゃないか、と。惜しいな、とそんな気持ちでいっぱいだ。