ツインテールの吸血鬼はお好きですか

Do you like a twintail vampire ?

魔法少女さやか☆マギカ

ずーっと昔から名前は知っているもののこれまで虚淵玄の作品は触れたことがないのでいわゆる「典型的な虚淵玄」というものは伝聞だけで理解している。それによるとさやかは、実に虚淵玄的キャラクターなのだという。


こう厨二心をくすぐられるというか、基本的に静かにおかしくなっていく女の子が好きなタイプなので、まどか7話のラストみたいな展開は実に好物です。ああ、静かにってのがポイントな。突然発狂するのはだめなんだよ。しだいに追いつめられて追いつめられて、心が折られて、それでも想いにすがりついて、あがくのが好きなんだ。自分の為に魔法を使わないことを誓った魔法少女は、あくまで正義の味方を貫こうとする。別に彼女自身が正義を信奉しているからでなくて、もうそれしか残ってないからだ。自分は人間じゃなくて、好きな子は人間。その子を好きな子は友達でしかもすごくイイヤツだ。お似合いだ。自分は友達を助けなければよかったと思った。ああ、ダメだ、自分はダメだ。
自責と潔癖さから凝り固まった正義感がどれだけ持つのか。


冷静に考えると、痛みを消して戦うってのはアリだと思う。今日のプリキュアで壁にたたきつけられてるカットがあって、「ああ、すげぇ痛いだろうなぁ」と思ったもので。プリキュア界の連中はあまり「痛い」とか言わない。そりゃ朝っぱらから悲鳴を上げられても困るんだけどさ。…思えば現代的戦闘系魔法少女のなのはシリーズでも「痛い」と言った人はいなかったような気はする。戦えば痛い。けど痛みを超越すれば死ぬまで戦い続けられる。合理的じゃないか。


ただそれはダークヒーローがやるべきことであって、魔法少女がやることなんだろうか。…こういう手もあったのか。なのはさんで今世紀の魔法少女モノはひと通り方向が決まったのかと思ったが、こんな方向もあるのか。