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じょしらく

じょしらく(1) 特別版 (プレミアムKC)

じょしらく(1) 特別版 (プレミアムKC)

 コミックスを買って、初めてマリーさんが主人公的ポジションなことに気付いた。確かに表紙だったわな…。

 久米田康治原作、ヤス作画。別冊マガジンの看板マンガ(?)じょしらくがいよいよ発売となった。一週間前だけどな。見た目こそ今流行の萌えマンガのようだが、中身はわりと久米田マンガ。四段ぶち抜きもあれば、時事ネタ、政治ネタ、弱いオチとまぁ、久米田マンガらしさが随所に見られる素敵な一作。

 さて本作は落語マンガのようだけれど、某軽音部の演奏シーン以上に落語シーンが無いというマンガ。同時発売の絶望先生のおまけを読むに、きっと意識してそのような楽屋裏的設定にしたんだろうなぁ。

 「この漫画は女の子のかわいさをお楽しみいただくため邪魔にならない程度のさし障りのない会話をお楽しみいただく漫画です」

 こんな自虐なんだか挑戦なんだかわからない煽りが入ってるように、純粋なキャラクターマンガを目指しているらしい。たぶん。現在の萌え4コマの風刺かつそれに自ら乗っかる自虐、ひねくれた感じが実に久米田っぽい。


 当のキャラクターは名前のもじり方からして、絶望先生的と同様に一点突破な個性付け。萌える性格なんてしちゃいねえ。でも萌え絵だけど萌えキャラじゃないギリギリのあざとくなさが逆にあざとい。

 話の切り出し&いじられ担当の魔梨威さん、腹黒ロリの木胡桃さん、クールなツッコミ担当の丸京さん、後藤沙緒里をCVにするならこの人と言わんばかりの苦来さんと、役割からキャラクターを作った感じだろうか。
 でも手寅さんだけ立ち位置がよくわからないので、俺は手寅さんを応援しようと思った。



 「さよなら絶望先生」というのは現在の少年マガジンにおいて、萌えマンガポジションを担っているのではないかと思うんだよね。本来ならばそのポジションを担うべき魔法先生ネギま!が、なんだかよくわからないことになっている反動とか、そういうので。
 そんなマガジンの萌え筆頭の久米田先生がじょしらくのような原作を持つのは当然の成り行きなんだろう。