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魔法少女リリカルなのは The MOVIE 1st

 なのはは初代とA'sは熱心に観ていたものの、StSで少し挫折したものだから、劇場版も本来観に行く予定はなかった。ネットの騒動を「へー」と眺めてるぐらいだったんだ。けれど、週末に東京の方に出かける機会があり、時間の余裕もあったものだから、ついでだし…と観に行ってみた。
 
 結論から言うと、…非常に良い作品でした

 静観して高みの見物決めてる場合じゃなくて、先週の公開日にとっとと出かけてりゃ良かったと思えるぐらい。薄れかけてたなのは熱が再び蘇ってきそうになるぐらい。もし、最寄りの上映劇場がうちから100キロ以上も離れていなければ、スタンプカードが埋まるぐらい。



 何が良かったって、映画の中にきっちり一期の内容が過不足無く詰め込まれていたことだよ。いらないエピソードは削って、逆にコミックやドラマCDの話を詰め込み、多少"過"かなーと思うくらい。25分x13話を130分に集約。約1/3に圧縮されているのに、これ一本観ればなのは一期を観た!と言い切れるぐらい完璧な代物だった。


 なのは一期は基本的にシンプルなコンセプトで出来てるってのもあるよね。「少女同士に友情が芽生えるまで」バトルだのジュエルシードだの魔法世界設定だの"なのは"を彩るものは色々あるけれど、結局やりたいことはそれだけだもの。他の全てはオプションなんだよね。だから、とても劇場向きの題材だと思った。


 映像的には表情が良かったなぁ。フェイトの切なそうな表情とか、アルフの怒りや悲しみとかの描写が良かった。テレビシリーズは正直作画的に恵まれた方では無かったので*1、新規作画できっちり作るとこうも違うのか、とびっくりした。


 もちろん戦闘シーンは大幅強化で満足。なのはVSフェイトの全力全開っぷりが凄まじかったな。魔法少女同士が空中に軌跡を描きながら弾幕を張る…。「俺はマクロスを見に来たのか?」と思ってしまうぐらいのハイスピード空戦アニメがそこにあった。戦闘機アニメでもああいう軌道でのバトルシーンは観れない気がする。


 逆にあまり変わらないところもあって「なまえをよんで」のシーンはほとんどそのままだった感じ。でも、それがいいんだよな。
「なのは…」「うん」「なのは…!」「うん」のところは涙ぐみそうになったよ。
 その前後のBGMが"Little Wish〜lyrical Step〜"のストリングスアレンジ。これが泣かせるんだ。劇場で「おおお!」と声を上げそうになっちまったもの。懐かしい。このアレンジをここで使うか!という感動で。


 いや、実に良かった。まだ書き足りないぐらい、いろんな感想があるんだけど、それはおいおい追記していきたい。面白い作品は色々あるけれど、"満足した"作品ってなかなかないよね。このなのはすごく満足できた。一期のリメイクとか、そういうレベルじゃなくて、なんか、魔法少女リリカルなのはってこういう作品なんだよーということを象徴できるような、そんな作品に仕上がっていたような気がする。

*1:のっぺらぼうとかありましたね…